ちょっと待って、その“安さ” ― 契約前に確認しておきたい大切なこと

バーチャルオフィスを探すとき、多くの人がまず目にするのは「月額○○円〜」という手頃な価格です。
起業準備中の方や、固定費を抑えて始めたいと考える方にとって、その響きは大きな魅力に感じられるでしょう。
しかし、その“安さ”の裏には、見えないリスクが潜んでいることがあります。
郵便物の管理体制、来訪者対応、運営の姿勢。
一見あたりまえに思えるこれらの要素こそ、“信頼されるオフィス”を支える最も重要な基盤です。
決して「安い=悪い」ではありません。
けれど、価格を抑えるために“どこを削っているのか”を見極めることは、とても大切です。
見えない部分にこそ、安心して長く使えるオフィスかどうかが表れます。
1.“安さ”だけで選ぶことのリスク

価格を重視して契約した結果、実際に困るケースは少なくありません。
たとえば、
・拠点が実際にはマンションの一室だった
・郵便物の受取先が郵便局留めで、スタッフが常駐していなかった
・来訪者が訪ねてきても誰も対応してくれなかった
こうした背景には、家賃や人件費を抑えた運営体制があります。
それ自体が悪いわけではありませんが、
“安さ”の裏では、郵便対応や来客対応といった「人の手による丁寧なサービス」が削られていることも多いのです。
郵便や宅配の取り扱い、来客応対といった“日々の積み重ね”こそ、
企業としての信頼を支える最も大切な要素であることを、見落としてはいけません。
今はボタンひとつで契約まで完結できる時代ですが、
だからこそ一度、“自身の顧客の立場になって”、契約前にご検討中のオフィスの内覧をおすすめします。
実際に足を運び、空間の雰囲気やスタッフの対応を確かめてみる。
その中で、「自分がお客様を迎える場所としてふさわしいか」を感じ取ることが大切です。
少しの手間を惜しまず、納得したうえで契約する。
それが、後悔のない選択につながる一番確かな方法です。
2. 「提携銀行あり」という言葉にご用心

「提携銀行あり」と掲げるバーチャルオフィス事業者を見かけることがありますが、
その“提携”の意味には幅があります。
実際には、単に書類を預かって銀行へ提出するだけの「初期取次ぎ」に過ぎないケースもあり、
結果として自分で申請するのと大きな違いがないことも少なくありません。
銀行口座の開設は、最終的には各金融機関の審査判断によって決まります。
つまり、「提携=必ず口座が開設できる」というわけではなく、
あくまで事業内容・取引の透明性・代表者の信用など、
“その会社としての信頼性”が重視されます。
住所や形式よりも、何をしている会社なのか、
その事業をどのように運営しているのかを明確に提示できるかどうか――
ここが審査通過の大きなポイントになります。
バーチャルオフィスを利用していても、
事業内容や活動実績をしっかり説明できれば、銀行側も前向きに対応してくれます。
一方で、注意したいのは「提携銀行あり」と記載していても、
実際には銀行と直接の契約関係を持たない事業者が多いという点です。
「銀行を紹介してくれるから安心」と考える前に、
申し込みたい銀行へ直接確認し、本当に提携関係にあるのかを確かめておくと安心です。
中には、銀行が「書類の受け取り窓口を設けているだけ」というケースもあります。
また、どのオフィスを利用するかよりも、
事業実態をしっかり説明できる資料を整えることの方がはるかに重要です。
その意味では、専用デスクやレンタルオフィスなど“実際に業務を行う拠点”を持つことで、
審査上の印象をより強めることにもつながります。
3.現場対応の丁寧さが信頼をつくる

バーチャルオフィスの運営には、郵便物や宅配便の受取・管理、
来訪者対応など、日々のきめ細やかな業務が欠かせません。
郵便物ひとつ取っても、書留や速達、配達証明の受取や、企業宛ての通知など、確実な処理が求められます。
宅配便では、大型の荷物や冷凍・冷蔵品、代引き商品など、内容に応じた柔軟な対応が必要です。
こうした細やかな業務こそが、オフィスの信頼を支えています。
近年は、効率化の名のもとに“人の手”を削る流れが進んでいます。
もちろん、経費削減や業務の自動化は悪いことではありません。
けれど、削ってはいけない部分ももちろんあります。
それが「接客の質」であり、最終的には「信用」や「信頼」につながる部分です。
たとえば、貸会議室を予約された会員様のお客様が来訪された際、
フロントスタッフが「お待ちしておりました」と一言添えて笑顔でお迎えする。
そのさりげない一言が、企業の印象を形づくり、信頼感を深めていきます。
4.長く安心して利用できる拠点を

登記をして事業を始めるということは、人生の大きな節目です。
一度登記した住所を変更するとなると、法務局での手続きや名刺・ホームページの修正、
銀行や取引先への届出など、想像以上に多くの時間と手間がかかります。
それは、単なる作業負担にとどまらず、事業の信頼にも関わる重要な部分です。
だからこそ、最初の段階で「長く安心して利用できる拠点かどうか」を見極めておくことが大切です。
単に登記ができる場所であることではなく、
安定した運営体制のもと、継続してサポートが受けられる環境かどうか。
そして、将来的に事業の形が変わっても柔軟に対応できる仕組みが整っているか。
その違いが、数年後の“ビジネスの進捗”を左右します。
事業を続けていく中では、住所の信頼性や継続性が取引先との関係にも影響します。
たとえ小さな拠点であっても、信頼できる環境を持つことは、
売上の機会、人とのつながり、企業としての信用――
そのすべてを支える“基盤”を築くことにつながります。
“住所を持つ”だけではなく、“拠点を築く”。
そうした視点で選ぶことが、後悔のない選択につながります。
5. 「失敗したくない」という想いに寄り添って ― 現場で感じる、起業への想い

10年ほど前、ご契約の際にお客様からこんな言葉をいただいたことがあります。
「斎藤さんにとっては、多分たくさんある仕事の一部なんだろうな。でも、僕にとっては、人生の大きな節目。失敗はしたくないからビジネスポートを選びました」と。
その言葉は、今も心に残っています。
起業や法人設立は、誰にとっても人生の中で大切な決断であり、新たな挑戦への第一歩です。
だからこそ、“ビジネスポートを選んで良かった”と感じていただける拠点でありたいと、今でも強く思っています。
バーチャルオフィスというのは、ただ住所を貸す場所ではありません。
企業にとっては、名刺やホームページに載る「顔」であり、来訪者を迎える「信頼の入り口」です。
だからこそ、私たちは日々の一つひとつの対応を丁寧に行うことを大切にしています。
たとえば、大切な郵便物の取り扱いでは、複数人での確認を行い、転送前には写真で記録を残すなど、細心の注意を払って日々業務を行っています。
また、会員様のお客様が来訪された際には、その企業の顔としてふさわしいお迎えができるよう、スタッフが丁寧に対応します。
企業の第一印象を左右する場だからこそ、誠実さと温かみのある応対を心がけています。
ビジネスポートは、皆さまのビジネスが成長していく中での“通過点”だと考えています。
ここで起業し、仲間が増え、拠点を広げ、やがて新しいステージへ進む――
その道のりのどこかで、「起業当初はビジネスポートでした」と言っていただけたなら、それ以上の喜びはありません。
もちろん、開設当初から今も変わらずご利用くださっているお客様もいらっしゃいます。
その長いご縁が続いていることも、私にとっては何よりの励みです。
お客様にとって、ここが“始まりの場所”であり、同時に“信頼の拠点”であり続けるように。
これからも、一つひとつの出会いを大切に、誠実な姿勢で歩みを続けていきます。
[まとめ]バーチャルオフィス選びで大切なこと

バーチャルオフィス選びで本当に大切なのは、
“価格”や“宣伝文句”ではなく、
「長く信頼して使える拠点かどうか」という一点に尽きます。
日々の郵便管理や来訪対応、運営の誠実さ。
そして、利用者が安心して事業を続けられる体制が整っているか。
それらの要素がひとつでも欠けてしまえば、
どれほど立派な住所であっても、拠点としての価値は半減してしまいます。
ビジネスポートは、そうした“本質的な価値”を大切に運営を続けてきました。
単に住所を貸す場所ではなく、
「ここから事業を育てていける拠点」であることを目指しています。
レンタル・シェア・バーチャルを融合したフルサービス型オフィスとして、
郵便物の受取・転送、来訪者対応はもちろん、
士業紹介や交流会、季節ごとのイベントなど、
利用者同士が自然につながり、学び合える機会を提供しています。

幕張・横浜・竹の塚・長野の各拠点では、
レンタルオフィス・バーチャルオフィス・シェアオフィス・貸会議室など、
事業のステップに合わせて柔軟に選べるプランをご用意。
創業期から拡大期、そして次のステージへ――
“拠点を変える”のではなく、“拠点の中で進化できる”。
それが、ビジネスポートが目指すオフィスのかたちです。
起業は、人生の中でも特別な決断です。
その第一歩を、安心して踏み出せる場所があること。
それこそが、長くビジネスを続けていく上で、何よりも大切なことだと私たちは考えています。
まずは一度、ご内覧ください。
▶ 内覧予約はこちら
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